児童虐待をなくそう!虐待の原因と私たちができること
毎年11月が ”児童虐待防止推進月間” だという事をご存知ですか?
時折メディアで痛ましい児童虐待のニュースが報道されています。昨今では国民全体の意識の高まりもあり、児童相談所に通報されるケースが増えてきていますが、それでも救いきれていないのが現状です。
今回は児童虐待の実態と防止のために知っておきたいことをお伝えしようと思います。
暴力をふるうことだけが虐待ではない。児童虐待の種類
- 身体的虐待(40%)
- ネグレクト(38%)
- 心理的虐待(19%)
- 性的虐待 (3%)
身体的虐待(殴る蹴るの暴力に加え、熱湯の風呂に沈める、真冬に戸外に締め出すなどの行為をする)が最も多いという結果になっていますが、次いで多い割合を占めているのが、ネグレクトと呼ばれる虐待行為です。これは、保護者が食事を与えない、着替えさせない、子供を残して外出するといった、育児放棄のことですが、直接暴力をふるうのでなくても虐待行為になります。
身体的虐待と、ネグレクトは、外見上その兆候をみつけやすいので通報に繋がっているのかもしれません。逆に言葉で傷つける心理的虐待や性的虐待は子供が訴えるか、現場に出くわさない限り露見しないため、発覚しにくいということが考えられます。
虐待をしてしまうのは実の親がほとんど。
ニュースなどの報道で「内縁の夫」「母親の交際相手」が虐待したとして、逮捕されるのを耳にすることも多いかと思いますが、実際の統計では虐待者の8割以上が実父母によるものです。そのうち実母による虐待が6割以上、実父は2割となっています。
他人事じゃない!?虐待が起きてしまう要因は?
実の父母が虐待者であるケースがほとんど、という事実を意外に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。では、なぜ可愛いはずの我が子に手を出してしまうのでしょう。その要因は下記のように様々です。
- 育児に対する不安(孤立した子育て)
- 家族(夫)の育児への非協力
- 夫婦仲が悪い
- 経済的困窮
- 産後うつ病 など・・・
しかしこうして主な要因をみてみると、子育て中の家庭ならどこにでもみられることばかりだと思いませんか?
そうなのです、実は虐待は、親の心理状態ひとつでどこにでも起こりうることなのです。
虐待をしない、させないためにできること
数分でいいので子供から離れてみる。
違う部屋に行ってみたり、ほんの少しの間子供から離れてみて、冷静になりましょう。子育ては365日24時間ぶっ続けの大仕事です。
深呼吸をしてリラックスする瞬間でもないと行き詰って当然です。
電話相談を利用しましょう。
全国 子育て・虐待防止ホットラインがあります。辛いときに一人で抱え込まずに誰かに話すことってとても大切です。
0570-011-077(10~17時:日祝休)
子育てサークルなどに参加して仲間を作りましょう。
お住まいの地域の子育て支援センターなどが行っている育児相談や講演会、子育てサークルへ参加してみましょう。お金もかかりませんし、子連れでいけるので良い気分転換にもなりますし、子育ての相談に乗ってもらえますよ。
虐待かな?と思った時にどうすればいい?
確信がなくても下記の機関に通告しましょう。もしご近所で子供を虐待しているかもしれないと思った時に「他人の家庭に干渉するのも…」とか「間違いだったら…」とためらう必要はありません。
虐待と言い切れいない場合でも、通告することで命を救う事につながるかもしれませんし、そこまででなくても子育てに苦しんでいる親子に救いの手を差し伸べることができるかもしれないのです。通告は現場を目撃していなくとも、匿名ですることができます。
通告する機関
全国 子育て・虐待防止ホットライン
0570-011-077(10~17時:日祝休)
他に児童相談所、市区町村の役所、福祉事務所などへ通告することができます。
体にあざや傷があったり、汚れた服をいつも着ていて栄養状態が悪そうであるとか、夜遅い時間まで一人で遊んでいるとか、火が付いたような鳴き声がいつも聞こえるなどなど、虐待のサインはいくつか出ているはずです。
けしからん親を罰する・・・という考えではなく、育児や家庭生活で悩んでいる親と子を守るという観点で恐れることなく相談して、子育てを支援していきましょう。
参照元:オレンジリボン運動
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