子供は親から学んでいる。子供のモデリングと親の心構え
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しつけ・教育の悩み
子どものふとした仕草や態度が似てると指摘されたことはありませんか?DNAの情報以外に、親から子に引き継がれることってあるのでしょうか?
アメリカの育児サイトParenting.comでは、児童心理学者のお話と、いくつかの実例を挙げて、幼児のモデリング(模倣学習)について説明しています。
photo credit:Rayan Zomorodi
子どものモデリングとは?
幼児のモデリングとは、幼児が大人の行動を見て真似をし、身につけるという学習過程です。遺伝子が子供の髪や目の色や鼻の形を決めるように、このモデリングも子供がどういった人物に成長するのかに大きく関わります。サザンメソジスト大学の心理学者で育児書の著作もあるジョージ・ホールデン博士はこう話します。
子供の振る舞いを見て、『こんな態度、いったいどこで覚えたの?』と思うことがあるでしょう?小さい子供の場合、答えは決まって、『ご両親から』です。
モデリングを活用して、育児を実践した例
コロラド州に在住の5歳男児の母、キャシーはこのモデリングを上手に活用した育児を実践しています。キャシーはアーティスト。息子さんは必然的に母親が絵を描く姿を目の当たりにし、その芸術的な感受性も受け継いだようです。「息子と散歩すると、何かきれいなものを見つけたり、雲の形について話したりします。幼稚園の先生の話では、文字や形を書くのがとても上手だということです。うれしい副作用です」とキャシー。
親が子供に望む能力は伸びる?
では、モデリングを活用すれば、親は自分の望むことに子供の関心を向けさせることができるのでしょうか?テキサス大学付属ファミリーセンターに所属するマーガレットTオーウェン博士はこう答えました。
「イエス、でも条件があります。あなたが伸ばしたいと思う子供の能力(絵を描く、運動、音楽など)について、熱意を示し、能力を認め、褒めてあげましょう。ただし、子ども自身が興味を持たない場合は、無理強いしてはいけません。」
悪い部分も真似てしまった場合の対処法
モデリングは良い面だけではありません。親の悪い面を見習ってしまった場合はどうすればいいのでしょう?
フロリダ州在住のジャッキーは、末っ子が兄弟に向かって暴言を吐いているのをみて、自分の気の短さに思い当たりました。そこで彼女は末っ子に、「ママは完璧な人間じゃないんだよ」と話し、息子の前で自分の弱い面を認めたのです。
オーウェン博士によると、これはとても良いことだそうです。自分の行動に気付いて、子供と話あう姿勢は、親から子への負のサイクルを止めるベストな方法だとしています。例えば、子供の前で感情的に怒ってしまった場合は、1日置いて冷静になってから、「昨日はママの嫌な面をみせちゃったね。自分でも良くないと思うよ」という感じで切りだして見ましょう。
またオーウェン博士は、「子供に良い態度と良くない態度の違いを教えましょう。そうすることで、子供が怒りや憤りの感情を覚えたとき、どうすればいいか判断できるようになります」と提案しています。
Source:Paremting.com
まとめ
- 子どもは、大人の行動を真似をして常に学習している
- モデリングを活用すれば、子供の才能を伸ばすこともできる
- モデリングは大人の悪い部分も吸収してしまう
- 悪い部分を真似てしまったら、自分の言動を反省して、子どもに伝える
2歳を過ぎると「小さな大人」。おしゃまな話し方がかわいいのも、ムカッとなるような態度も、パパとママから受け継いじゃってるんですね。
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